シリコンパワー モバイルバッテリー C10QC 購入レビュー【10000mAh 最大20W】
シリコンパワー モバイルバッテリー C10QC(10000mAh USB-PDとQC3.0対応 最大20W出力)をレビューしていきます。
コンパクトで200g以下、Amazonで2,000円台で購入可能なハイコスパなモデルです。
シリコンパワーモバイルバッテリーの特徴
ほとんどのスマホに2~3回の充電が可能な10000mAhの大容量に加えて最大20Wの高出力。
約190gという軽量設計で手のひらサイズで持ち運びやすいです。
・シリコンパワーは台湾メーカー
シリコンパワーは台湾のメーカーで、日本では東京と大阪の2拠点を置きアフターサポートも比較的優秀です。
私は以前に自作PC用のシリコンパワー製メモリを購入しましたが、結構コスパが高くてサポートもしっかりしている印象でした。
・付属品など
付属品は取扱説明書とType A-Type CケーブルとType C-Type Cケーブルの2本が同梱されているのみです。
・端子類
出力ポートはUSB-C×1、USB-A×2の3ポートです。
入力ポートはUSB-C(出力と兼用)、Micro-USB×1の2ポートです。
左側面にはボタンが一つ用意されていて、押すと現在のバッテリー残量をみることができます。
スマホなどへの充電はプラグを繋げた時点で始まるので、このボタンは不具合で充電スタートしない時などに利用します。
メリット
急速充電対応(最大20W)
USB PD(USB Power Delivery:USB Type-C)
本製品はUSB-PDでは9V/2.2A≒20Wが最大出力のようです。
ちなみにiPhoneは8以降のモデルでPD急速充電に対応しています(最大18W)。
30分間で約50%くらい充電ができます。(条件や機種にもよります)
QC3.0(Quick Charge:USB Type-A)
Quick Charge 3.0は、3.6V~20Vまで200mV刻みで電圧を変動させて最適な電圧値、電流値で充電する規格。
本製品は最大で12V/1.5A≒18Wまでとなっています。
QCに対応するAndroidスマートフォンを、30分ほどで80%程度まで充電可能です。(機種によります)
LEDについて
PD/QC急速充電時(出力/入力)は一番左のLEDが緑色に点灯します。(通常充電時は白色)
バッテリー残量はLEDの点灯している数によって大まかにわかります。
バッテリー残量 | >25% | >50% | >75% | >100% |
---|---|---|---|---|
LED表示 | ● | ●● | ●●● | ●●●● |
急速充電の検証
iPhoneは最大18Wで給電可能
一応テスターでチェックしたのですが、私のiPhoneのバッテリーが弱っていて最大10W程度しか出ませんでした。(他の高速充電器でも同様)
以下のiPadやMacBookへの充電で18Wを超えたので、正常なiPhoneなら問題なくUSD-PDでの充電が可能なはずです。
その際は「USB-C to Lightning」ケーブルを使用して、USB-C端子からの充電を行う必要があります。
ちなみにiPhoneの高速充電はバッテリーが50%以下でないと急速充電はできない設計になっています。
バッテリーをいたわる機能として満充電に近づくほど給電速度は低下していきます。
iPadの充電ももちろん可能
容量10000mAhなら、iPadの機種によりますが、おおよそ70〜100%の充電が可能です。
チェックしてみると18Wくらいで充電できています。写真はiPad Air3への充電で12V/1.5Aが選択されていますね。
iPadの充電速度の上限は30〜40Wなので、高速充電とまではいきませんが付属の充電器(12〜20W)と同等の速度では充電可能です。
MacBookを充電できるか?(20Wでギリギリ)
M1 MacBook Airで試してみます。付属の充電器が30Wなので、20Wでも少々弱いです。
MacBook Airでは最大で約9V/2.1A(約19W)での充電が行われました。
一応作業中に充電を行なっても給電されますが、状況によって電源が「充電アダプター」となり「充電停止中」のパターンもあります。
MacBookを使用していなければ、低速ですが充電は問題なく行えます。10000mAhでは0→60%くらいの充電量ですね。
3台まで同時充電可能
最大3つのデバイスを同時充電できます。スマートフォン・イヤホン・ヘッドフォン・ゲーム機などなんでも対応しています。
USB-A端子×2とUSB-C端子をすべて使って充電可能ですが、なかなか機会はないかも…ケーブルも多用することになりますし。でもあると便利な機能です。
同時充電時のワット制限
同時充電だとそれぞれ何Wでの充電では合計5V/3Aとなるようです。
チェッカーが一つしかないので明確にはわかりませんでしたが、おそらくその仕様になっているはずですね。
軽量コンパクト設計
サイズと重量:9.0x6.2x2.2cm 187g
クレジットカードと変わらないサイズ感で非常にコンパクトです。
厚みは約2cm程度でやはり持ち歩くのに十分に薄く作られています。
iPhone 8と比べてみてもコンパクトさが分かると思います。
重さも大き目のスマホと変わらないくらいで持ち歩きにも不便はなく、ほとんどのスマホを2回以上満充電にできてしまう強さが魅力ですね。
本体への高速充電対応
USB-C端子でUSB-PD充電を行えばモバイルバッテリー本体も急速充電できます。
測ってみると15Wくらいで落ち着くので、最短約3〜4時間でフル充電する事が可能のようです。
また、懐かしのMicro-USB端子でも本体充電でき、ケーブルを選ばない仕様にしてくれているようですね。(Micro-USBケーブルは付属しません)
Type A-Type CケーブルとType C-Type Cケーブルの2本が同梱されていますがケーブルはどちらもとても短く、15cm程度。
持ち歩くには良い感じですが、iPhoneの場合にはLightningケーブルが必要なのがいつも悲しい。
iPhoneだけなんですよ…まぁ私はiPadもLightningなので良いんですけど、USB-C統一はまだ先になりそうです。
安全設計:12種の保護機能搭載
シリコンパワーのモバイルバッテリーは安全設計として12種類もの保護機能を搭載しています。
飛行機持ち込みもできます。もちろんPSE認証済、これは基本ですね。
実際に急速充電中では本体上部がちょっと熱いかな、と感じるレベルです。以下、搭載されている保護機能の一覧です。
入力・出力高電圧保護、入力・出力電流保護、自動電流調整、入力・出力短絡保護、デバイス過充電保護、逆充電保護、入力電流調整、静電気抵抗 、耐火ガード
アフターサポート
シリコンパワーの安心アフターサポート(13ヶ月保証・100%国内サポート)が付いています。
13ヶ月というのが興味深いですが、しっかり保証がつくのがシリコンパワー製品のいいところですね。
モバイルバッテリーは発火などの事故も生じる可能性もある製品なので、メーカーサポートも大事な要素です。
デメリット
パススルー充電には非対応
モバイルバッテリーに充電しながらスマホにも充電できるパススルー方式ですが、バッテリーの劣化に繋がるらしく不採用です。
パススルー充電は便利な機能ではあるのですが、複数のポートがある充電器を持っていればそこまでいらない機能でもありますね。
別途充電器が必要
この機種に限らずですが、このタイプのモバイルバッテリーには別途充電器が必要です。
外出先でモバイルバッテリーも充電するためにさらに充電器を持つ必要があると物が増えてしまいます。
旅行でしばらく外出する場合には、コンセントプラグとの一体型が便利だったりします。

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ライバルとなる製品
CIO モバイルバッテリー10000mAh PD 30W
最高出力が高いのが特徴の新ブランドCIO製コンパクトモバイルバッテリー。
重さやサイズ感もシリコンパワー製と似ており、こちらも使ってみたくなる製品です。
価格設定はシリコンパワーが安くてコスパが高いです。iPhoneの充電用ならシリコンパワーでOK。
CIO製はMacBook Airくらいなら通常スピードで充電できる出力が強みです。
結構悩みましたが、私はどちらかというとスマホ用で考えたのでシリコンパワー製で十分な性能でしたね。
iPhoneはフルスピードで充電できますし、一応MacBook Airなら低速ですが充電可能です。
まとめ
シリコンパワー製モバイルバッテリー10000mAhはかなりコスパに優れた、機能も安全性も十分な製品でした。
特にUSB-PDやQC3.0に対応していて、スマホの急速充電にはピッタリな性能を持っています。
ちょっとマイナーではありますが、しっかりしたスペックで信頼できるモバイルバッテリーですね。