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DELL XPS8500の起動不能と重大なエラーへの対処方法【 Kernel-Power 41】

DELL XPS8500の修理

DELLのデスクトップ XPS8500の修理を依頼されました。

起動不能から始まり、特に悩まされた「Kernel-Power 41」エラーの対処の一例、記録として残しておきます。

Dell XPS8500の症状

まず最も重大なのは、PCの起動できずに「4回のビープ音」が鳴る症状。

そして起動できたとしてもブルースクリーンで再起動が頻発。

その際のエラーコードで最も多いのが「Kernel-Power 41」でした。

中古で購入後、数年間利用していて症状が悪化したとのこと。ちなみにOSはWindows10です。

起動不能状態への対策

まずはビープ音4回が鳴って、起動ができなくなる問題を解決していきます。

放電

起動不可で4回のビープ音。これはDELLのHPで調べるとメモリ系のエラーの可能性が高い様子。

一旦は放電を行うと起動はできるようになります。

放電は電源を落として電源ケーブルを抜き、その状態で何度か電源ボタンを押す。

この際にサイドパネルを開けて、オレンジのパイロットランプが完全に消えるまで行うとOK。

これで放電が終了し、電源が入らない問題はいったん解決しました。

ブルースクリーンの確認

ブルースクリーン Kernel Security Check Failure

起動後しばらくするとブルースクリーンが発生。

「Kernel Security Check Failure」

デバイス関係全般で出てくるエラーコード。これが出てしばらくして再起動がかかる。

メモリ診断

まずはメモリ診断を行ってみる。

メモリ診断の手順

  1. タスクバーの検索アイコンまたは検索ボックスに「memory」と入力
  2. 「Windowsメモリ診断」をクリック
  3. 「Windowsメモリ診断」ダイアログで「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択

メモリは3本刺さっていたので1本づつ検査。とりあえずはどれも問題ない様子。

しかし、1枚だけメーカー違いのメモリがあって、どうも怪しい動作をして強制再起動がかかる場面がある。

この怪しげなCFDのメモリを引き抜いて、2枚(4GB×2)だけにしました。

その後に再度現れるブルスク。今度はパターンが違うものが登場。

ブルースクリーン Irql Not Less or Equal

「Irql Not Less or Equal」

デバイスドライバーの不具合やシステムファイル、CPUやメモリも関係しているエラーらしい。

ドライバーの更新

デバイスマネージャーを開いて確認。黄色い三角マークのものを更新してドライバーをしっかり当てる。

ネットワークアダプター、Bluetooh関係のデバイスのドライバーが当たっていない。

右クリックして「ドライバーの更新」を押してもデバイスのドライバーは当たらず。

「Windows Update」で確認してみる。

設定の「更新とセキュリティ」にある「更新プログラムのチェック」をクリックしてアップデートがあるかどうか確認。

「その他のオプションの更新」に出てきているリストのすべてにチェックを入れて更新する。

再起動し、再度デバイスマネージャーをチェック。これでデバイスにはしっかりドライバーが当たった。

再度様子を見るが…

しばらくして不意に再起動されていることに気づき「イベントビュアー」を確認。

※イベントビュアー:Windowsマークを右クリックで呼び出せる

「Windowsログ」の「システム」で出てくる現在のログをフィルターにして「エラー」「重大」だけにする。

おそらく「重大」以外はあまり気にしないでもいいみたい。ただ、重大がある前後の「エラー」も見ておくと良いとのこと。

重大 Kernel-Power 41が発生
画面直撮りですみません

重大「イベント41 Kernel-Power」

出現している。どうもスリープ解除後しばらくしてブルスクからの再起動が起こりやすい様子。

重大「Kernel-Power 41」への対策

Kernel-Power 41への対策は多岐にわたります。私が試した以外にもいろいろあるはずです。

以下、試した変更を挙げていきます。

電源の設定を変更

コントロールパネル→電源オプション→プラン設定の変更→詳細な電源設定の変更→ハードディスク「電源を切る」を0へ。

高速スタートアップをオフに

  1. 電源オプションをクリック(表示方法は大きいアイコン)
  2. 「電源ボタンの動作を選択する」
  3. 「現在利用可能ではない設定を変更します」
  4. 下へスクロールし、シャットダウン設定の項目にある「高速スタートアップを有効にする」のチェックボックスを外して変更の保存。

これらを試してみても再度エラーでブルスク発生。

ブルースクリーン時のエラーコード「Kernel Security Check Failure」

また、イベントビュアーにて確認すると「Kernel-Power 41」の重大エラーが発生している。状況は変わっていない様子。

エラーにはKernel-Power-137がある。

システムファイルチェッカー

システムファイルに異常が無いかのチェックを行います。

コマンドプロンプトを管理者として実行。

コマンドプロンプトはWindowsの検索欄に「コマンド」などと入力すると選択肢に出てくるので右クリックして「管理者として実行」

「sfc /scannow」

上記コードを入力して実行します。いくつか修正されたファイルがあった様子。

電源のトラブルシューティング

「コントロールパネル」画面の「システムとセキュリティ」の[問題の発見と解決]

「トラブルシューティング」画面の「システムとセキュリティ」の[消費電力を抑える]

「電源」画面が表示され[次へ]をクリック。

※[更新とセキュリティ]「トラブルシューティング」画面「他の問題の発見と解決」の[電源]パターンもあり。

ここまでで一応問題なく動作するようになり、起動しないエラーは生じず、重大なトラブルも止みました。

しばらく再起動や「スリープ」⇔「解除」を繰り返したり、そのまま放置して様子を見ました。

返却後にトラブル

その後、問題なかったので返却することになったのですが、SSDを入れ替えると同じエラー「Kernel-Power 41」が発生。

もちろん上記の対策もすべて再度行っています。これでもブルースクリーンが頻発。

結局はWindowsのクリーンインストール&ドライバー更新をして再度様子をみることに…。

搭載グラフィックボードのチェック

中古購入ということで、搭載されているGPUが純正と異なっているのも気になっていました。

搭載されていたGTX1060

通常搭載のグラフィックボードは「AMD Radeon HD 7870 2GB」

今回搭載のグラフィックボードが「NVIDIA GeForce GTX1060 6GB」

これまで正常に動いていたので致命的な相性の問題などはなさそうですが、ちょっと気になります。

ちなみに消費電力はRadeon HD 7870の方が高くて175W。GTX1060は120Wです。

とりあえずGTX1060を取り外して、i7 3770の内臓グラフィックで動作を確認。

これでしばらく動作させて「イベントビュアー」を確認。「Kernel-Power 41」とか突然の再起動などは発生しなくなりました。

過去のグラフィックドライバーを削除する方法もある

Display Driver Uninstaller (DDU)

このソフトを使って古いドライバーを完全削除してから再度ドライバーを入れる対策もあるようです。

もしかすると当時付けられていたAMDのドライバーが悪さをしていた可能性も無くはない?でも、Windowsクリーンインストールしてるしなー…

とにかく今回はGTX1060は取り外して、別PCで使うこととなりました。

さらに別電源でチェック

中古デスクトップパソコンDELL Vostro 260s D06D用電源「L250PS-00」をXPSへ取り付けてのチェックも行ってみました。

「Kernel-Power 41」は電源関係のトラブルなので、最終的には電源交換へ行き着くかと。

結局のところ、XPS8500のもともとの電源でも内臓GPUでの出力なら問題なく動作することがわかりました。

まとめ

明確に「Kernel-Power 41」の原因が完璧に特定できたわけではないので消化不良な結論ですが、一応動作は問題なくなりました。

最終的にGPUを外したので、映像処理などで使うのは厳しいですが第3世代i7なので、Office等を利用するには十分でしょう。

XPSの独特なトラブルとして「起動不可」になる問題は、帯電が原因で間違いないようです。

それ以外のエラーは今回行った手法や、他の方の対策を利用して端から試す感じになりそうです。

追記

重い作業中にブルースクリーンとなる場合には、グラフィックボードのドライバーを疑ったほうが良いようです。

ほかにもウイルスチェック、ストレージのチェックなども行ってみる価値があります。

さらには電源の取っている場所がタコ足配線になっていたりしても発生するパターンもあるらしい。

その場合、電源タップを変更するなどでも解決する場合があるようです。

とにかく「Kernel-Power 41」は問題点を見つけ出すのが難しいエラーです。

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