
Windowsのノートパソコンを新しく購入される場合にメモリ容量がどれくらいのモデルが良いのか悩むところです。
パソコンでそんなに大掛かりな作業をしないから…という理由で値段だけで4GBのメモリのPCを選んでしまう前に、この記事を参考にされてください。
メモリの基本情報
現在のPC、ノートパソコンはWindows10のモデルが売られており(Windows7は2020年1月にサポート終了)その中でも安いモデルが基本的に4GBのメモリを積んでいます。実は私が頻繁に使っているノートPCもメモリ4GBのモデルです。
メモリとは、イメージとしては作業スペース、机のようなものです。メモリの量が多ければ作業机が広がり、同時にいろいろな作業を行えるようになります。このほかにCPUと呼ばれるものは、いわば脳です。計算の速さなどがCPUで決まってきます。
そして、記憶媒体(HDDやSSDなど)はいろいろなものを置いておく倉庫や本棚をイメージしてもらえると良いでしょう。HDDやSSD、から必要な道具や情報などを取り出して来て、メモリという作業スぺースでCPUという頭脳を用いていろいろなことを行っています。
Windows10で最低限必要なメモリは?
Windows10で最低限必要なメモリは「32bit版=1GB/64bit版=2GB」となっています。といってもこれはWindowsを動かすために必要なメモリ数であり、それ以上のメモリを積んでいないと他の作業はほぼできないということになります。
加えて、今では32bit版のWindowsを搭載したモデルは中古で見つける以外ほとんどありません。そして4GB以上のメモリを搭載するには64bit版である必要があります。
ということは、余裕を持って作業するためのメモリの必要数としての最低ラインは4GBということになるわけです。
メモリが4GBでも十分な方
・1日のパソコンの使用時間が短い
・使用用途はメール・オフィス・動画再生くらい
・今後もその状況が続くことがほぼ確実である
これは実際に4GBのPCで結構作業をしている私の意見です。メモリが4GBであっても、それなりの作業では問題は生じません。無理してそれ以上のスペックのPCを買う必要がないです。
実際に私のLenovo YOGA710ではWindows10で第7世代core m3のCPU、128GBのSSDそしてメモリ4GBという構成ですが「それなりに」動いてくれます。
8GB以上のメモリのモデルを選ぶべき方
この場合には、たとえ多少値段が上がったとしても「8GB以上のメモリ」を搭載したモデルを選ぶべきです。なぜそうすべきかを簡単に言ってしまえば…
「あー…メモリ4GBじゃ足りない…あの時8GBのパソコン選んどけばよかったぁ…」
と思う瞬間が訪れてしまうのです。そう、私のように…。では、具体的にどのような場面なのかを考えましょう。
ゲームをしたい場合
もちろんオセロのような軽いゲームなら問題ないですが、FPSなどでがっつり遊びたいという方であれば4GBメモリでは到底足りません。
最近の3Dゲームを動作させるだけで1GB以上使用するのは当然で、推奨メモリが8GB以上などと記載されているなら、それ以上(16GB以上)のメモリは必要でしょう。
Google Chromeのタブを5つ以上開くような時
Chromeのメモリ使用率は異常に高いなと感じる日々です。Google Chromeだけで軽くメモリを1GB以上使用してきて、さらにタブを増やすごとにガンガンメモリを食います。
筆者自身もメモリ4GBのYOGAちゃんには酷すぎるっ…どうにかならないのかなぁ…と思う時がたびたびあります。
バックグラウンドでアプリを起動しつつ他の作業もしたい時
これもChromeと同じようなシュチュエーションですが、バックグラウンドでのアプリの動作中や更新中に同時作業を行うようなことをすると、メモリ4GBの限界を感じます。
また、重いプログラムを動かしたりメモリをかなり使うゲームをする時にもメモリ不足を感じるはずです。
最初は気づかない【罠】
最初のうち、メモリが4GBで低スペックなPCでも、意外とさくさく動くように感じます。しかし、それなりにパソコンを使用される方なら、いろいろなアプリやプログラムを入れていくでしょう。
すると当然メモリも余計に消費するようになっていきます。いつの間にかGoogle Chromeや他のアプリを同時に立ち上げただけで常時メモリ使用率が80%を超えるようになっていきます。
さっき開いていたChromeが再読み込みするようになったり、ゆーっくりとしか動かなくなったり…そして最悪、突然のフリーズが起こり、データの破損の可能性もあるのです。
今より先を考えて購入を検討する
以上のことから、将来的に見てそれなりにパソコンでの作業を行うことがあるかもしれないくらいであっても、メモリ8GB以上のPCを買っておいて後悔は無いでしょう。「後悔先に立たず」というのはパソコンなど高価な買い物で特に顕著に現れます。
私自身もメモリ4GBのノートPCでは、徐々に同時作業が厳しくなりました。基本的な作業はメモリ4GBのYOGA710で可能ですが、本格的な作業には正直スペック不足です。
それで、Chromeのタブを10くらい同時に開いて、画像を編集しつつブログを更新する際などには、デスクトップで16GBのメモリを積んだモデルで作業しております。
今思えば、最初からメモリ8GB位を積んだノートPCを買っておいたら良かったかな、と感じることもあります。
メモリ4GBのモデルを買ってしまう理由
⇒安いから…。私もよくわからずに値段を見て安さで4GBメモリのモデルを選んでしまったところがあります。調査不足というのもあるのですが…あと1万円くらいプラスしてでも8GBモデル選んでおけばよかったと感じたのは購入から1年後くらいの時でしたね。
そのような失敗を皆さんにはしてほしくないという思いでこの記事を書いております。なので4GBメモリのYOGAちゃんを購入してむしろ良かったとさえ思います。逆にこういう経験ができた故に力説できるということですから…
4GBのメモリでもなんとかやっていく方法
でも買ってしまったものは仕方ないということで、4GBのメモリしか積んでいないYOGAちゃんでなんとかやっていけないかと何かとやってみました。
これらの策を講じてPCの動きが改善した部分もあったので、メモリ4GBのPCでも諦めずにやっていこうとされている方は参考にしてください。
メモリ不足になっているかの確認
とりあえず、今のパソコンのメモリの使用状況を「タスクマネージャー」でチェックしましょう。ホーム画面の一番下のタスクバー上を右クリックすると「タスクマネージャー」が並ぶのでクリック、表示された画面のパフォーマンスをさらにクリックします。
この画面で現在どのくらいのメモリ使用率なのかがわかります。この70%使用中の状況は、4GBメモリのPCで、Chromeタブ5つとDropboxがバックグラウンドで動いている状況です。ちなみに以下に書いた対策を施してる状態でこのくらいの使用率です。この値が90%を超えてきているといろいろ厳しくなります。
PCの設定
まずは、不要アプリをアンインストールする、不要ファイルもできる限り削除するといったところからはじめます。メモリ不足の原因の一つにHDDやSSD容量が無くなってきていることもあるからです。また、周辺機器のプリンターなどでもメモリは消費されます。無駄な機器はつながないようにします。
「デフラグ」も行います。エクスプローラーの「Windows(C:)」で右クリック→「プロパティ」→「ディスクのクリーンアップ」でOKです。
「バックグラウンドアプリの制御」も行いましょう。「スタート」→「設定」→「プライバシー」と進み、バックグラウンドで動作するアプリを選択します。私はセキュリティアプリ以外はすべてオフにしました。
メモリ開放アプリの使用
個人的に非常に効果が高かったのはメモリ開放のアプリを導入したことです。「Reduce Memory」というアプリで、Gigazinさんで紹介されていて、かなりいい具合にメモリを解放してくれます。
Gigazin「放置しておくだけでメモリの使用を激減させてくれるフリーソフトReduce Memory」で詳しく扱われていますので、ぜひ参考にされてください。
このアプリによって、一定の時間で定期的にメモリが解放されるため、私のYOGA710でもChromeタブを5つくらい開きつつ、動作が重くなることなく、ブログを書くこともできるようになりました。
最後の大技:メモリの増設
これができれば一番最強の方法、メモリの増設です。私のYOGA710ではできず、あきらめておりますがメモリのスロットが開いていたり、交換できるタイプのノートパソコンであれば自己責任にはなりますがこの方法が最も効果があります。
4GBのメモリでなんとか頑張るという話を無視して、8や16GBに増設するというのですから。できれば私もしたい方法です。繰り返しますが、自己責任となります。保証などが効かなくなることをご理解の上で行って下さい。
(メモリが交換・追加できるモデルでHDDを使用しているなら、同時にSSDに交換することで圧倒的に速度が向上します。この辺りは結構マニアックな話になるのでこれくらいにします)
メモリ以外の要素について
パソコンにはいろいろと考えないといけない要素があり、チョイスを難しくさせます。メモリ以外でもPCのスペックを左右する要素は例えば、CPUの性能や記憶媒体(ROM)がHDDなのかSSDなのかといった違いです。
CPU性能
PCの性能において大きく影響を与えるCPU性能(脳のような働き)ですが、気を付けていただきたいのはAtom・Celeronという名のついたCPUは基本的に動作が遅いです。(ドンキPCなどが代表的)
それで、IntelであればCore i3以上、そしてAMDであればRyzen 3以上のモデルを選ぶとストレスがないでしょう。
記憶媒体の性能(HDD・SSD)
少し前までは記憶媒体としてHDD(ハードディスクドライブ)が良く使われていましたが、最近ではSSD(ソリッドステートドライブ)というディスクを使わずにメモリチップにデータを書き込むものが使われるようになりました。
正直一度SSDの速さを体感してしまうと2度とHDDには戻れないくらい作業速度が変わります。起動時間ではHDDで30秒くらいかかっていたとすればSSDでは10秒くらいで立ち上がります。
そのほかのデータ処理も圧倒的に速いため、PC作業を頻繁に行われるならSSDを搭載モデル以外に選択肢はないでしょう。(ちょっと言い過ぎですが)
メモリ8GB以上のモデルはミドルクラス以上である
ここで一つ大切な点ですが、メモリを8GB以上積んでいるモデルは中級グレード以上のモデルです。CPUで言えば最低でもIntel Core i3・AMD Ryzen 3以上、そしてSSDを搭載のモデルがほとんどです。
つまり、メモリ容量で8GB以上で選んでしまえばあとはほとんどの場合、十分すぎるスペックがついてきている(その分値段も高い)ということになります。
もちろんその他の要素も気を配って選択していただくと良いのですが、かなり詳しくなってこないとイマイチよくわからない部分も多いはずです。
それで、前半でも触れましたが、今後「それなりにパソコンでの作業を行うことがあるかもしれない」と感じられているならば、とりあえずメモリ8GB以上で絞ってからのチョイスを心よりおすすめいたします。
全体的に必要十分と思われるのペックを並べてみます。独断での勝手なおすすめ内容ですので、参考程度にお願いします。3Dの高画質ゲームをされる場合などはさらにハイスペックが求められるでしょう。
CPU:Intel Core i3、AMD Ryzen3以上
メモリ:8GB~
ROM:SSD(128GB以上)
ディスプレイ:FHD以上
サイズ:お好み(11.6インチ以上)
まとめ
メモリは8GB以上ほしいという話をしてきましたが、実際のところ使う用途によっては4GBでも問題ないこともあります。将来的なことを加味してどれほどパソコンに投資すべきかというのを見定めつつ、この記事も参考に選んでいただけると嬉しいです。
そして4GBメモリで苦戦されている方には「Reduce Memory」というアプリがかなりおすすめであるということも伝われば嬉しく思います。
さらに、ノートPCだけだとなんとなく作業効率が悪いなと感じられている方は、サブディスプレイ追加についての記事も参考にされてください。