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【レビュー】SE-224-XT ID-COOLINGのCPUクーラーをインテルCPUに取り付けて検証

今回はデスクトップPCの静音化を行っていきたいと思います。

しばらくMacbookを使って作業をしていたのですが、いくつか自作のデスクトップでの検証も行っていくためにまず、CPUクーラーを交換してみました。

自作PCを長年製作されてきた方には大変申し訳ないのですが、私は自作PCについてまだまだ素人なので至らない点が多いと思います。

一応CPU温度やベンチマークの結果なども出しておりますが、本当に参考程度で見ていただけると助かります。

現在のPCの構成

検証するPCはCPUにIntel Core i7 2600Kという約10年前の素晴らしい頭脳を搭載しており、TDPは95Wとなかなかの数値。

マザーボードも年代物ASUSのP8H67-M PROで、MicroATXサイズでPCI-Express 2.0ですね、SSDはクルーシャルの500GBでSATA3接続です。

そしてメモリはSamsungのDDR3、8GB×2で16GBを搭載、グラボはAMDRadeon HD5450となっています。

CPUクーラーはインテルのリテールクーラーではなく、サイズのMONOCHROME PROと、オウルテック F8-PWMという直径8cmのファンが搭載してあります。

このPCはお世話になってるプロのBTOビルダーの先輩から永久貸与して頂いているので、丁寧に扱わないといけません。先輩いつもありがとうございます。

プロBTOビルダーの作ったマシンの記事もまとめてあります。

インテル第2世代となかなかの旧式なのですが、現状でもしっかりと動いてくれるので大変助かっています。

最新のMacがM1チップとやらを搭載している中でのSandy Bridge(サンディーブリッジ)。いい響きです。

現状のCPU温度と騒音

8cmの小型ファンが付いたi7 2600K

とりあえず現状のクーラーでの冷却性能、騒音をチェックします。CPU温度測定は「Core Temp」というアプリを用いて平均を出しています。

また、騒音チェックに使うのは高感度マイクなどではなく「騒音測定器」というアンドロイドアプリです。なので、参考程度でよろしくお願いします。

アイドル状態でのCPU温度は38℃くらいで、騒音レベルはCPU付近で43dB程度、座っている場所(PCから1mほど離れている)で33dBくらいです。(室温25℃程度)

さらに、CPU-Zというソフトを使ってCPU使用率を100%にするとものの数秒で、CPU温度は最高98℃まで上昇していました。

CPU-ZでCPU使用率100%時の温度
見えづらいですがCPU温度が100℃近い

この状態で騒音チェックしてみると、座っている場所で約40dB。CPU付近では60dBくらいまで上昇。「ウィーーーーーン」という快音が響いてきます。

そして、CINEBENCH R23を回してみます。やはりスタート直後はCPU使用率が100%、CPU温度も98℃まで上昇。騒音はCPU付近では60dB程度、座っている場所では40dBくらいです。

その後CPU使用率は95%程度で落ち着き、ファンの回転は最大のまま。

CINEBENCH R23の結果は2976です。2600Kにしてはよく頑張ったのではないでしょうか?

とにかくこの騒音と爆熱状態をなんとかしたいところです。ウィーーーーンという絶妙なファンサウンドを、もうちょっとソフトにしてくれると嬉しいです。

ID-COOLING SE-224-XTに交換する

今回購入したCPUクーラーは定番の「虎徹 MarkⅡ」ではなく、ID-COOLINGという中華メーカーのSE-224-XTです。

幅広くPCのパーツを扱うアイネックス(AINEX)が販売しており、購入時の価格はAmazonにて2,500円程度でした。

虎徹も静音で良いクーラーだということはいろんなレビュー記事などであったのですが、定番すぎて記事にならないです。

ということで去年発売されたこのSE-224-XTを買ったわけです。評判は上々ですが、レビュー記事が少なめなのは気になります。

SE-224-XTは高さ154mm、横幅120mm、厚さ73mmの放熱フィンと12cm・9枚羽のファンが搭載されるサイドフロー型のCPUクーラーです。重さは810g。

高さが結構あるので取り付けるケースで実際に測ってから買うと良いです。私のケースでは若干飛び出しました(知っていました)。

TDPは最大180W、対応するCPUソケットも幅広く、IntelのLGA2011、2066、1150、1151、1155、1156、そしてAMDにも対応です。

ヒートシンクと12cmファン

フィンはかなり細かく、ファンの質感も良いです。6mm×4本の銅製ヒートパイプが直接CPUに触れるような設計になっています。

ヒートシンクの上面はブラックのマットな塗装とID-COOLINGのIDロゴが入っててシンプルですが、まあまあかっこいいですね。光はしないです。

付属品

付属しているのは以下のもの。

付属品

説明書(英語)とバックプレート(インテル用)、ヒートシンク固定用金具、ネジ類、ファン用の金具、CPUグリスです。

ファン用の取り付け金具は4本入っているので、ファンを前後2枚取り付けられるようになっています。

実際に取り付ける

では、CPUクーラーをID-COOLINGのSE-224-XTに交換していきます。自作PCの本格作業は初めてです。

説明書やCPUクーラー交換の解説をしているYoutubeを見ながら勉強しつつ作業しています。まず、今付いているCPUクーラーを外します。

CPUクーラーを外した状態

塗ってあったグリスをきれいに拭き取ります。懐かし(私の記憶にはないですが)のCore i7 2600Kが美しい。

付属のバックプレートを取り付けた

インテルCPUの場合は付属のバックプレートを取り付ける必要があります。取り付けるとネジが4本飛び出してきます。

ちなみにAMDの場合には標準で搭載されているバックプレートをそのまま使うのでもっと簡単です。

プラスチックのスペーサーを入れる

飛び出したネジ部分にプラスチックのスペーサーを取り付けます。

インテル用の金具を取り付けます。

スペーサーの上から台座となるプレートを取り付けます。インテル用のストレートなタイプの金具を手回しできるボルトで固定していきます。

付属のCPUグリスを塗る

手持ちのグリスなどは無いので、付属していたグリスを塗って、ちゃんと伸ばしました。適量がよくわからないので、まんべんなく引き伸ばしておきました。

ヒートシンクの背面テープを剥がす

ヒートシンクを取り付ける前にCPUとの接触面に貼ってあるテープを剥がします。

ヒートシンクを載せてネジ止めする

そしてヒートシンクを載せて2箇所をねじ留めします。ヒートシンクはどちら向きでも付きます。一応説明書にある方向でつけてみました。

ちなみにSE-224-XTは両面にファンを付けられるようになっています。

2本のビスを均等に締める

両側のビスを均一に締めていきます。スプリングが入っていますが、完全に縮むところまでビスが閉まるのでほとんど意味をなしていません。

ファンを取り付けたら完成

最後にファンをメモリ側に付けます。風がファン側に行くように付けて、ファンを抜けた風がさらにケースファンで排気されるという流れです。

しっかりファン用の4ピン電源にコネクタを刺しておきます。これで完成ですね、15~20分くらいでできました。

取り付け部分にガタがないかを確認し、電源をON。いい具合にファンが回りだしました。

電源ONでファンが回りだす

アイドル時の音はとても静かです。

CPUファン交換後のCPU温度と騒音

CPU温度は激下がり

アイドル時の温度は38℃→33℃程度まで低下しました。そのまましばらくすると25℃程度にCPUが冷えます。冷え過ぎかな?(室温25℃程度)

CPU-ZでCPU使用率を100%に上げてみます。これでも、CPU温度は最大58℃程度までしか上がりません。

CPU-ZでCPU使用率を100%にして再度温度を測る

CPU換装前は98℃まですぐに上がっていた事を考えると大きな進歩、圧倒的な冷却性能の向上です。

騒音も改善

騒音はどうでしょうか。かなり改善されていて、ほぼ聞こえないです。

アイドル時は作業スペースでの音圧は30dB以下です。CPU付近で計測してみても35dBくらいです。

CPU使用率100%でも作業スペースで30dB前後、CPU付近でも38dB程度。

以前付けていた8cmファンのクーラーでは最高60dBを超えていたので、大きな変化です。

音の質も変わりました。8cmファンの際には「ウィーーーン」という結構甲高い音がなっていました。

SE-224-XTでは低めの「フォーーーー」という音が少し聞こえるくらいで、エアコンの音のほうが遥かにうるさかったです。

ここまで静音化されるとは思いませんでした。3,000円程度の中華製クーラーですが、なかなか良い性能を秘めていますね。

ベンチマーク結果も上昇

CINEBENCH R23も再度回してみます。前回はしばらくするとCPU温度が98℃に達してしまいCPU使用率も95%まで低下していました。

それがSE-224-XT換装後にはCPU温度は55℃くらいまでしか上がらず。CPU使用率は100%で動き続けました。

2回目のCINEBENCH R23のスコアは3184で、200ほど上がりました。

2回目のCINEBENCH R23の結果

やはり今までのクーラー性能では十分に冷やせていなかったようです。最大温度では40℃くらい下がっていて、常に最高性能で動いています。

第10世代のCore i5にも使ってみた

その後、新たにPCを作り変えてIntel Core i5-10400を使ったマシンにもSE-224-XTを使ってみました。

結果はやはり冷えます。i5-10400のTDPは65Wで発熱も少ないということもあり、ベンチマークを回していても60℃程度です。

ベンチマーク中のCPU温度

やはりCPUクーラーとしての性能は確かに高いです。Core i5-10400搭載PC作成についての詳細は次の記事で紹介しています。

M1チップ搭載Macを自作デスクトップのWindowsPCで追い抜くには - plz-reference-blog

M1チップ搭載Macを自作デスクトップのWindowsPCで追い抜くには - plz-reference-blog

M1チップ搭載のハイスペックなMacを自作したWindowsPCで凌駕したい。というよくわからない筆者の独自企画の第一弾です。新型Macの性能と、それを上回るためのパーツ選定を行い、実際に組んでみます。

追記:92mmファンのSE-914-XTAの情報

BTO先輩からの提供で同メーカーの92mmファンバージョン(小型)の性能チェックをしていただいたので追記します。


92mmファン搭載 Intel&AMD用 CPUクーラー SE-914-XTA

CPUはIntel Core i7-2600Kで、最初のPC構成と同じです。SE-914-XTAは高さが12.6mmしかないので、スリムケースにも搭載可能です。

CPU-Zで100%負荷をかけた状態でのCPU温度は次のとおりです。

SE-224-XTと比べると最大温度が5℃程度高いですが、許容範囲でしょう。CINEBENCH R23を回した後でも最大65℃程度までしか上がらないので結構優秀です。

騒音レベルについてもそれほど大きくなく、許容範囲ということでした。

まとめ

今回は懐かしのインテル第2世代Core i7 2600KのCPUクーラーを2020年発売のサイドフロー型SE-224-XTという中華製品に交換してみました。

その後、i5-10400にも使ってみたのですが、結果としては3,000円程度でこの性能を発揮してくれるなら言うことは無いです。

虎徹 MarkⅡという定番機並の冷却性能はあるでしょう。静音性は虎徹が上回るようですが、1,000円程度安い(値段は変動)という値段を考えれば十分なスペックです。

新型のXTAではIntelの新型CPUソケットのLGA1700にも対応しています。

取り付けも難しくなく、初心者の私でもほとんど迷うことなく取り付けられました。低価格帯で中華製品としてのなかなか良いバランスのモデルだと思います。

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