デザイン全振りのUSBメモリ シリコンパワーJewel J80レビュー【USB3.0の通信規格の解説と検証】

2021/09/30

周辺機器

今回、デザインを重視したシリコンパワー製のUSBメモリを買ったので、いろいろと検証してゆきます。

OSの再インストールやらのためにUSBメモリは一応ストックしておきたいところですね。

はじめに、最近のUSB規格がかなり意味不明なので簡単に解説します。

USB3.xの謎規格について

USB3.0の端子

USBの規格が2.0から3.0になってから、いろいろなネーミングが発生しました。USB3.1 Gen 1、USB3.2 Gen1 、USB3.2 Gen 2×2など。

ひとつ明確にしておくとわかりやすいのは…

USB3.0=USB3.1 Gen 1=USB3.2 Gen 1

=転送速度 5Gbps(約625MB/s)

という等式です。これらはすべて同じ規格を意味しているのです。謎ですね。「Gen1」と記載があれば通常のUSB3.0と同等ということですね。

USB 3.x Gen2になると転送速度は倍の10Gbpsとなります。さらにGen 2×2では20Gbpsです。ただし、書き方によってはUSB3.1=Gen2、USB3.2=Gen 2×2の場合もあります。

Thunderboltという規格

USB-C端子

さらにUSB-C端子を用いてThunderboltという規格も存在します。この場合、Thunderbolt 3と4が、40Gbpsという高速な転送速度を誇り、映像出力も可能な規格です。

また、Thunderbolt 4はUSB4に準拠します。USB4というのが最新のUSB規格になり、最大転送速度は40Gbpsです。

ややこしいので簡単にまとめると、USB-C端子を使っていて、使用するすべての端末とケーブルがUSB4か、Thunderbolt 4対応であれば、ほぼすべての規格に下位互換されます。

注意点としてUSB4はThunderbolt 4とUSB3.x以下に互換性のある規格で、Thunderbolt 3に対応しないパターンもあります。つまりThunderbolt 4が最強規格(恐らく)です。

ノートPCに多く採用されているUSB Type-C端子ですが、Thunderbolt規格や映像出力が可能かどうかといったチェックは重要です。

また、転送速度とは別にUSBの電力供給の違いもあります。これは次の記事で辛うじてまとめてありますので、お時間がありましたら御覧ください。

シリコンパワー製 USBメモリ Jewel J80

Jewel J80の前面

ということでUSB規格の解説はこのくらいにして、一番流通量が多いであろうUSB 3.x規格のUSBメモリについてです。シリコンパワーはそれなりの知名度のあるメーカーですね。

正直なところ最新規格のUSBの速度が必要になることは個人的にはないので、今更ながらのUSB3.0です。

USB3.0でも一般用途には十分使える速度です。これ以上の高速なやりとりをするなら、ポータブルSSDが良いですね。

そして、今回の検証としては理論上の速度よりも実際の転送速度のほうが重要なので、とにかく速度を測りまくることにします。

シリコンパワー製USBメモリ Jewel J80

このUSBメモリはデザインに全振りしているような感じで、スタイリッシュな形状で、一体成型なのがまたいい味を出しています。

購入したのは32GB版でUSB3.1(=3.0)対応、亜鉛合金製で防水防塵、耐衝撃という機能付き。しかも公式ページでは永久保証を謳っています。

価格は32GB版でAmazonにて1,200円程度と比較的リーズナブル。Amazonのページでは新型となっています。変更点はよくわかりません。

メタルの外観は綺麗で非常にコンパクト

手に持ってみると小ささが良くわかる

キーホルダーとしても使えるので、持ち歩いている鍵たちと一緒にしていても大丈夫なのかもしれませんが、ちょっと怖いですね。重量は6g程度です。

防水、防塵規格についても明確な仕様が書かれていないのも気になります。普通はIP〇〇という書き方でどのレベルの防水防塵仕様なのかがわかるようになっています。

Jewel J80をキーホルダーとして使う
実際に鍵と一緒に取り付けてみた

デザインや重さは、持ち歩きやすい良い仕上がりになっています。ただし、Amazonレビューでは数ヶ月で破損したという書き込みもありました。

実際にどの程度の環境に耐えられるのか、持ち歩いて検証してみる必要がありそうです。

通信速度は普通

デザインはいい感じなシリコンパワーJ80ですが、肝心の転送速度はどうか。まずCrystal Disk Markという定番ベンチマークで速度を計測します。

デスクトップの背面にあるUSB3.0端子に直接つないでの接続でCrystalDiskMarkを走らせます。

シリコンパワー製USBメモリのベンチマーク結果
シリコンパワーJ80のベンチマーク結果

結果としてはそこまで速くないですね。Read(読み込み)速度が100MB/sを超えているのと、Write(書き込み)も50MB/sほどと、そこそこの数値が出ています。

ちなみに中程度のHDDの速度がこれくらいで、SSDではこの5~50倍くらいの速度が出るようになってきています。とはいえこれでも少ない容量のやり取りでは十分です。

ベンチマーク中の温度はかなり高くなっていました。金属製なので排熱は良さそうではあります。

また、大容量の書き込みを実際に行ってみると、平均で40Mbpsくらいの速度が出るのでなかなか使いやすいと思います。

BUFFALOの格安メモリと比較

シリコンパワーとBUFFALOのメモリ

比較のために、BUFFALOの一番売れている(2021年9月時点)USBメモリのRUF3-K16GA-BK/Nも追加で購入。USB3.2(Gen1)つまり普通にUSB3.0です。

値段は16GBで700円程度とかなり安価なので手を出しやすいです。BUFFALOのRUF3-K16GAの転送速度はどうか。

BUFFALOのUSBメモリのベンチマーク結果
BUFFALOのRUF3-K16GAのベンチマーク結果

速度の計測してみると、BUFFALOも安い割には頑張っている感じがしますね。ただ、Write(書き込み)速度がかなり劣っている印象です。

実際に大容量のデータで書き込み速度が約5Mbps程度になることがあり、かなり時間がかかります。

ただ、読み込みスピードは問題ないのでOSのインストール用などに使うには十分でしょう。Windowsに飽きた方におすすめなChrome OSの記事も書いています。

シリコンパワーのJewel J80と比較してみると通信速度ではそこまでの違いはないという印象です。BUFFALOのRUF3も32GB版でも800円程度なので、コスパは高いです。

デザイン面ではBUFFALOの方は至って普通なキャップ式で外装はプラスチックなので面白みはないです。

シリコンパワーJewel J80のデザインが好みで、持ち歩く機会が多いなら数百円プラスしてJewel J80を選んでもいいかなと思いますね。

USB2.0とUSB3.0の差

USB3.0とUSB2.0のメモリ

ここで旧世代のUSB2.0の速度を見ておきます。4GBのpqiというメーカーのメモリですね。相当古いのでベンチマークで破壊されないか心配です。

検証用の容量を増やしすぎるとあまりにも長いので1GBから128MBに変更しているため多少の誤差が生まれています。

USB2.0のベンチマーク結果

USB2.0の読み込み速度は3.0の速度の10分の1ほど。書き込み速度も2分の1以下です。やはり、USB2.0→3.0の進化がよくわかりますね(今更ですが)。

ちなみに今回USBメモリを買い足したのは、長い間使っていた16GBメモリをいろんな検証で使っていたら完全に認識しなくなったからなのです。

もしもデータが破損したり、間違えて削除してしまったという場合はEaseUSのData Recovery Wizard(解説記事あり)で500MBまで無料復元可能です。

ただ、私の壊し方はデータリカバリーソフトでどうにかなるレベルではない破壊の仕方だったので諦めましたが・・・

延長ケーブルやハブの影響

USB3.0についてはUSBハブの影響があまり出ないと言われています。では実際にはどうか。今回まずはORICO製USB3.0ハブ(バスパワー&セルフパワー)を使ってみます。

ORICO製のUSBハブ
結構便利なクランプ式のUSBハブ

このUSBハブには1.5mのケーブルで延長しているので多少の損失があるようにも感じます。使用するUSBメモリはシリコンパワーのJ80でバスパワー方式で接続。

シリコンパワーUSBのハブ使用時
シリコンパワーJ80のUSBハブ使用時

若干書き込み速度が落ちたように見えますが、ほとんど誤差のようです。つまりそれなりのUSBハブであれば問題なく速度が低下することはありません。

このORICO USB3.0ハブ 4ポート(Amazonリンク)はなかなか使いやすいのでおすすめの商品ですね。価格は2,500円程度。

机にクランプで簡単に取り付けられて、しっかり固定されるためUSB機器が刺しやすいです。実はUSBメモリよりもこちらをおすすめしたいところです。

激安ハブは不安定

ただ、最近別に購入した中華製の激安ハブ(セルフパワー)を使うと、通信速度が20%ほど低下しました。

このあたりはハブの中のチップの性能などが影響しているようです。ちなみに速度が安定しなかったのは「ABLEWE」というメーカーのSATA→USB変換機能付きのハブです。

「便利かなー」と思ったのですが、1,500円程度で機能が多いのは危険な選択でしたね。一応HDDをSATA接続するとちゃんと認識しますが、USBは微妙な速度でした。

まとめ

ということでここまでUSBの規格やらメモリ速度の計測やらUSBハブなどの検証をしてみましたが、結論としては1,000円程度のUSBメモリはどれも似た性能でした。

シリコンパワーのJewel J80も、デザインが気に入ればなかなか満足できるUSBメモリだと思います。耐久性は今後検証していきます。

そして、USBハブを使うならそれなりの品を使うのが安全ということも加えて覚えておいていただければと思います。

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