【座り心地はコンテッサ セコンダ級⁉】ニトリのオフィスチェア「フォリスト」のレビュー
私はこれまで食卓用の椅子で作業していました。ある日、友人の家にてオカムラのコンテッサ セコンダ(約20万円のオフィスチェア)に座らせてもらうと物凄く快適でした。
それもあって、しっかりした椅子欲しいなぁ…と今更ながら考え始めました。椅子を自分に合ったものに変えると腰や肩、首の疲労が軽減されるということも聞きます。
ただ、椅子のために20万円は出せないか…。とはいえ、もう少し手の届く範囲での良いオフィスチェアはないものか。
ということで結果としてニトリのオフィスチェアのフォリストに行きついたのです。
それまでに、高級チェア専門店でもいろいろなオフィスチェアに座り、気になっていたAK Racingのゲーミングチェアなどにも座ってきました。
コンテッサ セコンダなどの高級チェアとの比較も行いました。ただ、試しに座ったという程度なので長期のレビューとまではいきませんのでご了承ください。
また、私の個人的な感覚、主観が大いに入っているレビューでもあるので本当に参考程度にしていただければと思います。
ニトリ フォリストの特徴
サイズなど
全体サイズ:
幅69.5×奥行67×高さ116cm
座面:
ヘッドレスト:
アームレスト:
フットレスト:
総重量:約20kg
リクライニング角度:約107~135°
(リクライニング機能は3段階で固定可能)
全体的な質感は高級オフィスチェアには全然敵いませんが、オールブラックで落ち着いたデザインはいろいろなお部屋に無理なく馴染むと思います。
ちなみにカラーはブラック以外に大人な雰囲気の濃いめレッドも用意されています。
調整できる箇所
ニトリのフォリストには角度調整が可能なヘッドレストとアームレスト、ランバーサポートが搭載されているのも特徴です。
個人的にはヘッドレストのいい具合の柔らかさ(座面や背面のメッシュよりも柔らかい設定)が好印象。
腰を支えてくれるランバーサポートはクッションが取り付けられていて、自然な当たりが心地いいです。高さも数センチですが調整できます。
アームレストも前後、上下、左右角度調整が可能な3Dタイプなのもグッドポイントです。
ちなみに私はさらに内側へ無理やり装着しています。後半で解説しています。
フットレストもついている
収納できるフットレストがついているのもフォリストの魅力です。もともと組み立てられているのも親切ですね。
135°のリクライニング+フットレストでかなり快適な休息をとることができます。
注意点としてはフットレストは細めの鉄パイプで固定されているので、思い切り体重をかけると破損するかもしれません。
脚は硬いプラスチック製
高級オフィスチェアでは脚部分が金属製でいかにも高級感があるというのも醸し出しますが、ニトリ製品はそんなところにお金をかけません。
おそらく強化プラスチック製の脚は20kgもある本体と座り手を支えるのに必要十分な強度があり、コストカットができています。
また、金属製の脚に指を直撃した時の痛さを軽減してくれるという作用もありますね。
金額など
3万円はニトリ製品としてはかなり高いけれど、オカムラやハーマンミラーなどの高級オフィスチェアの3分の1以下くらいの金額です。
全体的にプラスチック製でそこまで高級感はない、比較的地味なデザインなどでコストを抑えているようです。
座面調整用のレバーなども質素な作り |
大きめのニトリなら実際に座れる安心感があるのも大きなポイントで、5年間の長期保証がついているところも自信の表れと言えそうです。
ちなみにオカムラの椅子でも最長8年くらいの保証期間で、ハーマンミラーに12年保証くらいのモデルもあります。
組み立ては意外と簡単
組み立て式になっているのもフォリストが安価な理由の一つです。組み立てには30分程度かかると記載されています。
ただ、組み立てるパーツは多くなく、座面とアームレストと背面部品、ガススプリングと脚、そしてヘッドレストをビスで取り付けていくという具合です。
座面を本体が入っていたダンボールの上に載せて作業するのが良いですね。
座面と背面部分を脚部に乗せるのが結構重くて、一人では大変なので可能なら2人で行うのが良いかなと感じました。
総重量が20キロ近いので特に腰には注意して作業するのが大切ですね。
機能は十分だけど注意も必要
アームレストは広めの設計で左右方向の調整幅が少ない
ニトリ フォレストはアームレストは高さと角度調整はできても左右調整機能がないです。
一応取り付けの際に左右に1~2cm程度動かすことはできますが、ほとんど動かないと考えていいと思います。
個人的にはもっと内側に動いてくれるとありがたかったのですが、私の肩幅が狭いのが悪いですね。
その後、ちょっと強引にアームレストを自分に合うように取り付け位置を変更してみました。
調整方法は3本あるビスを外し、本来は使わない、さらに内側に固定可能な穴を使い、1本の長いビスに入れ替えてねじ止めするという荒業です。
使っているのはM5×40mmの長ビスとM10のワッシャーです。
本体とアームレストの角が当たる部分には100均の耐震ラバーを取り付けて簡単に動いてしまうのを抑えています。
恐らくもっといい方法があると思うので思案中です…。
これで、内側の幅が約50cmから40cmまで狭められ、私の体格にちょうど合うようになりました。強引なのであまりおすすめはできませんが…
体格によって合う合わないが出る椅子
フォリストの別の特徴として、座面の前後調整はできない、最低高さが結構高めでリクライニングの固さ調整も無いことも挙げられます。
ただし、このあたりは実際に座ってしっくり来れば問題ないことだと感じます。身長170cm前後の方には問題なく合う椅子というイメージですね。
背の低い女性が座ると座面の長さや高さが合わず、ヘッドレストも合わないという具合になります。
これらの特徴から、店頭で実際に試してみることがとても大切な椅子であることがわかると思います。
参考にしている正しい座り方の解説
出典:富士通株式会社 |
PCでの作業でいつも参考にしている記事が富士通のパソコンを使う時の姿勢というもので、わかりやすくまとめてくれています。
椅子への座り方や、できれば机の高さも調整できると良い。ということなども触れられていて、この姿勢に近づけることでPC作業はかなり楽になります。
順番はいろいろですが、デスク高さが調整できるなら、椅子の高さを足がしっかり床につくように調整して、キーボードの高さがちょうどよくなるようにデスクを調整します。
その後でアームレストをデスク高さに合わせるか少し下がるくらい(好みの高さ)に調整します。アームレストの横幅は自然に腕が左右に広がる程度が良いようです。
我が家のデスクは固定式なので、肘が90°以上でキーボードに自然に手が届くように調整すると若干足が浮き気味なので足台(座布団)を敷いています。
フォリストはアームレストの高さ調整も細かくできるため合わせやすいですが、左右の幅だけは調整範囲が狭くて強引な調整をしています。
デスクトップの場合にはディスプレイをモニターアームで自由に可動できるようにするのもおすすめです。
また、メカニカルキーボードなど背の高いキーボードの場合にはリストレストを追加するのも良い場合があります。
クエトとフォリストの比較(ジオーネについても少々)
ニトリの比較的高級オフィスチェアには、フォリストの他に20,000円くらいのクエトと、40,000円弱のジオーネというモデルがあります。
今回、クエトも近くのニトリに置いてあったため、フォリストと何度も座り比べてみました。
違いは全体的なサイズ感とアームレスト、ヘッドレスト、ランバーサポートの質感、フットレストの有無あたりです。
金額差を埋めるフォリストの利点
クエトも値段的には十分に良い製品だと感じましたが、もう1万円出してもフォリストにしようとした決め手はサイズ感とランバーサポート、ヘッドレストの質感でした。
サイズ感はクエトはちょっと小さめで、窮屈までは行きませんが私にはフォリストのほうがしっくりきました。また、アームレストの調整機構もフォリストが勝っていました。
ヘッドレストの違いは微妙な差なのですが、フォリストのほうがちょっと柔らかくて好みでした。
さらに、ランバーサポートは明らかにフォリストのほうが高性能というか、クッションが追加されていて当たった感じが柔らかくて良いです。
なぜか上位機種であるジオーネもランバーサポートはプラスチックのみで支えているんですよね。
加えて、座面と背面の調整がしたい場合は上位機種ジオーネが良いと思うのですが、可動部に少しのガタがあるというレビューもあったのでそこも気になりました。
結局は座った感じで決めた
結果的には私にはフォリストが体に合っているのがわかったので即決できましたが、サイズが合わない場合もあるので実際に店舗で試されるのが確実だと感じます。
クエトはフィット感強め、ジオーネは調整箇所が多いけれどちょっとのガタがある(レビュー通りなら)フォリストは細かな調整はできないけれど体に合えばかなり良い。
こんな具合の感想です。繰り返しですが、これは私の個人的な感想です。ちなみに私は身長170cmちょっとで体重65kgくらいです。
多少参考に実際になるかもしれませんが、店舗にて試されるのが一番良いかなと思います。
クエトもジオーネも、どちらかがピッタリ合うという方は確実におられるはずなので、フォリストがベストとは言い切れません。
ゲーミングチェアや高級オフィスチェアとの比較
ここからはお店にて並べられていたゲーミングチェアや、高級オフィスチェアとの比較をしてみたいと思います。
とはいえ、何時間、何日と座れたわけではないので、短い時間で感じることのできた差を個人的感想としてまとめてみます。
ゲーミングチェアとは大きくことなる座り心地
ニトリにもゲーミングチェアがあり、近くの高級椅子屋にもAK Racingのゲーミングチェアが置いてあったので座り比べてみました。
最初は3万円くらいのゲーミングチェアも良いかなと感じていたのですが、実際にすわってみると、特に腰回りのサポート感などがかなり異なります。
私の感想としては、ゲーミングチェアは体を支えるというよりも、ソファーのようにゆったりと座らせてくれるイメージでした。
もちろん機種にもよると思いますが、わたしの座った範囲では、ホールド感や支えられている感はオフィスチェアが上回っていると感じました。
このあたりも好みの部分が大きいと思います。また、ゲーミングチェアは180°までのリクライニングに対応しているモデルが多く、よりリラックスできる仕様になっている場合が多い印象です。
ちなみにオカムラのゲーミングチェアも試してみましたが、AK Racingやニトリのものと比較しても質感やサポート感は上回っていると感じました。
それでも金額は70,000円程度とほかのオフィスチェアと比べると安いので、これもアリかと思いましたが、デザインが先鋭的でしたね。
高級オフィスチェアとも座り比べてみた
高級オフィスチェア座り放題のお店にて、オカムラ、エルゴヒューマン、ハーマンミラーなどの椅子に座り回ってもみました。
カタログもいただき、かなり悩んだ |
どの椅子も10万円以上の高級チェアなので、全体の作りや質感はニトリのフォリストを上回るものでした。
特にオカムラのコンテッサセコンダ(約20万)やバロン(約15万)シルフィー(約10万)などはとても美しいデザインと機能、良い座り心地を発揮していました。
特に金額的には手の届く?かどうかのシルフィー(選択次第で90,000円以下で買える)は機能面でもとても素晴らしく、アリだなと感じました。
ただ、そこにきてシルフィーでもニトリ フォリストの3倍の金額か。と私は思ったのです。
もちろん予算が10万円以上と決まっていれば高級チェアから選んでいたと思うのですが、個人的には自宅の椅子にずっと座り続けるわけでもないな…となり…
であれば機能的にも座り心地も十分なニトリの椅子でいいではないかと考えまして、フォリストを選んだわけです。
ただ、20万円出せるならコンテッサ セコンダを選んだ可能性が高いですね。それくらに魅力的な椅子でした。リセールバリューも高いですし。
オカムラ オフィスチェア コンテッサ セコンダ CC85BR-FPG1
(上記Amazonリンク)コンテッサはこの美しいデザインに見惚れてしまうのが、また怖いところですね。
友人のコンテッサ セコンダ(左)とニトリ フォリスト(右) |
友人宅で座らせてもらったコンテッサ セコンダと、ニトリ フォリストを比較してみると価格なりの質感の違いは確実にあります。
ただ、フォリストもコストは抑えつつも機能やデザインなどは頑張っていて、実際に座った感じもコンテッサに近いものがあるのが不思議です。
結果とまとめ
私の用途ではニトリの中で高級なフォリストが最もバランスのよいチョイスだと感じました。
そしてフォリストに座りながらこのブログを書いていても、その気持ちは変わりません。
もちろん高級チェアのコンテッサ セコンダなどと比べてしまえば細部の作り込みや高級感は敵わないです。
でも、ニトリ フォリストは基本性能や座り心地はお値段以上な、とてもよく考えられたコスパの高いオフィスチェアだと思います。
その後、20,000円程度で手に入るオカムラのビラーシュVCM1も購入レビューしました。こちらもコスパが高いオフィスチェアです。
買い方は実店舗でもオンラインでもOK
今回はYahooショッピングで購入しました。もちろんニトリの実店舗でも購入できますが、結局お取り寄せ商品だったので即購入はできませんでした。
Yahooか楽天にもニトリは出品しており、ポイントを入れると送料が相殺され若干お得に買える場合がありますね。
フォリストやニトリの他のオフィスチェアも一度店頭にて試していただく価値のある椅子だと思います。
少しでも参考になりましたら幸いです。