KTSOUL G-313型 PCスピーカーの実機レビュー【木目調のおしゃれなサウンドバー】
艶消し木目調のデザインは落ち着いていて、ブロンズカラーとのバランスも良いです。
サイズと重量からしても重低音は厳しいけれど、人の声はとても聴きやすくてクリアな音質で音量も結構出せます。
KTSOUL G313型 PCスピーカーの詳細
サイズ:幅38.5×奥行6.4×高さ7.5(cm)
重量:約590g
出力:5W×2(真ん中2つはパッシブラジエーター)
給電方式:USB(本体に5V 500mAと記載)
接続方式:3.5mmイヤホン端子(3極)
周波数特性:100Hz-20KHz
SN比:75db
実売価格:2,500~3,000円
※電源用USBと3.5mmピンジャックの線は約1.2mで、繋がっていて引き裂けるタイプです。
この製品が合う人・環境
- PCデスク上などで近い距離で使う
- 高音~中音域重視で重低音は求めない
- ボーカルや話し手の声を鮮明に聞きたい
- PCに空きのUSB-A端子と3.5mmミニプラグがある(USBは充電器でもOK)
- 常にPCと連動させて使う(スピーカーにON/OFFスイッチは無い)
KTSOUL G313型のメリット
値段の割には頑張っているクリアな音質
「KTSOUL G313型」は値段の割に女性ボーカルやシンバルなどの高音域がクリアに聞こえます。
男性ボーカル・ナレーションなどもリアルに再現されます。2つのパッシブラジエーターが効いている感じです。
ですが、低域は弱めなので本格的なオーディオや、迫力を求める大画面での映画鑑賞といった目的には向いていません。
100Hz以下の重低音は(意図的に?)カットしているようで「中音、高音を優しく伝える印象を意識」という紹介文通りの音になっています。
このスピーカーはノートPCなどの音質改善目的や、スペースの限られるデスク上に置いて気軽な音楽再生や動画再生にちょうど良い味付けになっています。
潜在能力は結構ある
後で触れますが、実際には低域もそれなりに再生できる能力はあり、PCのイコライザーなどで調整可能です。
最終的にアンプ交換までしたのですが、スピーカーとしての素性の良さが良く分かる結果になったのも興味深かったです。
デザイン性の高さ
個人的には、価格を考えれば十分な質感とデザインだと感じました。特に見た目はかなり好きです。
今回木目調バージョンを選びましたが、素材はプラスチック製なので木目はデザインですが、落ち着いた色合いで割と良いと思います。
中央のノブはプラスチッキーですが、スピーカーのコーンは質感が高いです。パッシブラジエーターの中央は恐らく金属製ですね。
他にもネイビーとモスグリーンもあります。部屋の雰囲気に合わせた色を選べるのもポイントです。
気になった点
若干の電源ノイズがのる
USB端子に接続すると無音状態でもスピーカーからノイズが少しあります。※使用環境や個体差があると思います。
「サーッ」というノイズですが、本体の音量に関係なく同じ大きさで出ているので電源から拾っていますね。(PC、充電器両方で出ている)
無音の時には、気になる場合があるかもしれません。ただ、私の個体ではスピーカーから2~30cm離れれば聞こえないレベルでした。
ただ、PCに電源を入れたときやスリープに入るときなどに時々ある「ボツッ」というようなノイズは出ません。
重低音が無い
デフォルト設定では、重低音は出ません。ロック系などドラムやベースが効いている楽曲は迫力に欠けます。
テストすると、50Hz信号を流すと再生はされていますが、十分な音圧は出ていません。〜100Hzまでの音圧は低いですね。
ただ、この部分はイコライザーの調整で結構変えられる潜在能力はあります。ちなみに高音は15kHzくらいまでしか聞き取れませんでした。
その他
サイズ的にしょうがないですが、ステレオ感というか音場は狭めです。どうしても中央に寄っている感じです。逆に中心で鳴るボーカルやナレーションの声は芯があります。
また、スピーカーはむき出しでネットは無いため、設置する環境に多少注意がいるかもしれません。
中央にある音量ノブにOFF機能はない点も一応触れておきます。このスピーカーは基本的にPCに連動させて常に電源を入れっぱなりにする用途が想定されていそうです。
音質を改善する(低音を出す方法)
イコライザーで調整する
音のバランスは比較的軽快で聞きやすい味付けになっていますが、PCならイコライザーなどで調整かのうです。
私の環境では、50〜100Hzあたりをブーストしてあげると低音の重量感がでてきていい感じです。
もちろん、部屋が揺れるような重低音とまではいきませんが、パッシブラジエーターのおかげで切れのある低音が出ます。
Windowsなら「Equalizer APO」というソフトが使いやすいですね。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/equalizerapo/
一度設定しておくと、PCを立ち上げた時点で常にイコライザーが効いてくれます。CPUへの負担がとても低いのも良いですね。
ちなみに低音から高音までの音圧チェックには「sound quality lab.」さんの「(高音質)スピーカー再生能力チェック -全周波数編-」
https://www.youtube.com/watch?v=XwJhiW1ZACs(Youtube)
を使うことが多いです。音のバランスは好みのところも大きいですからね。
パワーアンプを変える
強引な技になりますが、素性の良いスピーカーなのでパワーアンプを他社の物に交換してみました。
使ったのは「KESOTO デュネル PA6ステレオアンプ デジタルパワーアンプ」です。
KESOTO デュネル PA6ステレオアンプ デジタルパワーアンプボード(Amazon)
以前もほかのスピーカーで利用したアンプです。(安いけど中国発送なのが注意点)ちょうど5W出力でスペック的にも釣り合う感じ。
スピーカーケーブルはエーモン(amon) スピーカーコード 0.75sq(Amazon)を使いました。
スピーカーを分解して、ケーブルごと交換してしまいます。中央のノブなどはそのまま残しておきます。
結果的には、クリアだった音はさらに解像度が上がり、すべての音域で自然な音を出してきます。低域も重厚感が増します。
パワーアンプ交換後にさらにイコライザーで微調整すれば、結構いいレベルで音楽が楽しめます。
ただ、アンプとケーブル(エーモン 0.75sq)などを追加すると5,000円クラスのスピーカーが買えるので…コスパはなんとも言えないですが…
まとめ
最後はちょっとマニアックになってしまいましたが、KTSOUL G313型 PCスピーカーをレビューしてみました。
デフォルト状態でも聞きやすい音の調整がされていて、軽い音楽やYouTube鑑賞にはぴったり。デザイン性も高くて部屋に合わせてカラーも選べます。
PCでイコライザー調整や、パワーアンプ交換まで弄っていくと意外に良い音に到達できる実力を持つスピーカーでした。
コスパ重視なら他の選択肢もある
通常の左右分離型スピーカーであれば、コストパフォーマンスでG-313を上回る製品があります。FUNLOGYから2,000円弱で発売されている売れ筋モデルです。