【ゲーミング × 静音 マウス】Edifier HECATE G3M PRO 実機レビュー
今まで手を出したことの無い、ゲーミングマウス「Edifier HECATE G3M PRO」を購入レビューします。
特にゲームはしないのですが、今回のマウスは静音モードに切り替えできる点が興味深く、事務用途でもどれくらい使えるのか試してみます。
Edifier HECATE G3M PROの特徴
「Edifier HECATE G3M PRO」はゲーミングマウス用センサー「PAW3395」を搭載し、価格は7,000程度とゲーミングマウスとしては安価で多機能です。
HECATE(へケート)はEdifierのゲーミングシリーズで、Edifierの持つ20年以上の音響機器ノウハウ等を注ぎ込んで作ってくれています。
Razerなどのメジャーなゲーミングブランドほど知られていませんが、製品としてはしっかり作り込んでいるのがわかります。
主なスペック
- 最大速度:650IPS
- 最大加速度:50G
- 感度:26,000DPI
- ポーリングレート:1000hz/1ms
- 重量:63g(実測・レシーバーなし)
- 寸法:118.7×61×38.6 mm
- バッテリー駆動時間:約70h
- バッテリー充電時間:約6h(5V=300mA)
- 対応OS:Windows、mac、iOS、iPadOSなど(USB/Bluetooth対応機器)
- 接続方法:有線・2.4GHz無線・Bluetooth
※2.4GHzワイヤレス接続時には遅延を1msまで低減
付属品
2.4GHz無線ドングル・USB-A to USB-Cケーブル・USB-C to USB-A変換アダプター・取扱説明書・ステッカー
デュアルスイッチ構造
クリック音が響く「ゲーミングモード」とクリック音が無音の「サイレントモード」を切り替えるメカニカルスイッチを搭載。
好みに合わせていつでも裏側のスイッチで、左右別々にクリック音の有り無しを選択できます。
トリプルモード接続
G3M PROは有線・Bluetooth・2.4GHzの3つの接続モードに対応し、各環境に合わせて選択できます。
Bluetoothと2.4GHz無線(+有線)を併用することでいわゆる「マルチペアリング」が可能でもあります。
例えば、メイン端末を2.4GHz無線で、サブ端末をBluetoothで接続しておいて切り替えながら使うことが可能です。
接続の切り替え方法
「ホイールクリック+戻るボタン」を3秒長押しで、2.4GHz無線とBluetoothの切り替えが可能です。
マウス上部のLEDがオレンジ点滅で2.4GHz無線、青点滅がBluetoothとなります。
※接続切り替え専用ボタンがあれば楽だったかなとも思ったりもしますが、ボタン操作で切り替えできるのも覚えてしまえばアリですね。
また、有線で接続すると強制的に繋げた端末に有線接続されます。有線接続についてはバッテリー充電も兼ねています。
Bluetoothのペアリング方法
「左クリック+右クリック+ホイールクリック」を3秒長押しでペアリングモードに入ります。
注意点として、接続切り替えを行って「Bluetoothモード(LED青色点滅)」にしておく必要があります。
対応OSも幅広く、私が確認した範囲ではWindows、mac、iPhone、iPadにはスムーズに繋がりました。
専用アプリ「HECATE CONNECT」
専用アプリ「HECATE CONNECT」は、G3M PROの製品サポートの「ドライバーとアプリ」からダウンロードできます。
(https://hecategaming.com/ja-global/pages/g3mpro-product-support:Windows10/11環境が必要)
各ボタンを自由に変更することが可能で、マクロ設定もできたりするので自分好みに弄ることができますね。
ちなみに、インストールしようとするとMicrosoft Defenderがインターセプトしました。
一応ウイルスチェックして問題なかったので、そのままインストールしてみましたが、気になるならインストールしないでデフォルトの状態でも十分使えます。
キーバインド設定やDPI(50-26,000)ポーリングレート(125-1000Hz)LOD(1-2mm)などの設定ができます。
DPIは本当に26000まで細かく設定でき、7段階すべてを自由に設定しておけます。各LEDカラーも変更できるのも良いですね。
実際の使用感
非常に精度の高いセンサー
ゲーミングマウスの特徴というか必須項目なのが高いセンサー感度です。
HECATE G3M PROは、PixArt社の「PAW3395センサー」搭載で正確かつスムーズな操作が可能です。(最大速度650IPS、最大加速度50G、感度26,000DPI、1000hz/1msのポーリングレート)
スペックとしては、最新世代のRazerやロジクールのゲーミング用センサー(750IPS・35000DPI・8000Hz/0.125msなど)には劣りますが、価格を考えれば十分なレベルです。
事務用途でも強い
私はPCゲームをほぼしないため、一般的な事務用途(ブラウジングやOffice関係)での使い勝手がどうかをチェックしてみました。
G3M PROは高いセンサー精度や1000Hzのポーリングレートも相まって正確で細かな作業にも向いています。
安価な光学式やBlueLEⅮのマウスでは結構ガタガタになってしまう、木目の天板テーブルでも全く問題なくスムーズにカーソルが動きます。
軽量なこともプラスに働き、仕事で使うにもこのレベルのゲーミングマウスは普通におすすめできるなと感じました。
ゲーミングマウスで静音化できる強み
通常モードの「カチ カチ」という響く音と、静音モードでは「コクッ コクッ」という音質に結構変化します。
静音モードへの変更が可能なゲーミングマウス自体がほぼ存在していないので、とても面白くて唯一無二感のあるマウスですね。
この機能と落ち着いたデザインも相まって、ゲームでも仕事用にも使いやすくなっていると感じます。
静音モードでもクリック感は残るので、静かにゲームをするためにも使えます。通常(ゲーム)モードではしっかりとしたフィードバックのあるクリック感になりますね。
事務作業においては、静音モードで使うのが作業に集中できる気がします。周りに気を遣う必要がある環境なら特に役立つ機能ですね。
サイドボタンやスクロールホイールボタンはカチカチと鳴って、正確なフィードバックを感じられます。
手になじむデザインと軽量設計
デザイン的には左右対称でオーソドックスな形で、サイズも大きすぎず、小さすぎないです。各ボタン配置も自然で押しやすいですね。
最近の本格的競技用マウスは50gくらいの超軽量になってるので、G3M PROの約63gは超軽い訳ではないですが、普通に軽いマウスです。
一般的な(乾電池式など)マウスは100g程度が普通なのでそれらと比較すると、明らかに軽いのが分かります。
PTFEソールの滑りも良い
PTFE素材の大型ソールを採用していて、マウスのなめらかな動きに貢献しています。
もちろん、本格的にFPSを極めたりプロゲーマーを目指すような場合には、最低1万円以上のよりハイスペックなモデルを選ぶのが良いとは思います。
とはいえ、もう少しカジュアルにゲームを楽しむレベルであれば十分な基本性能を持ったコストパフォーマンスの高いマウスがG3M PROと言えそうです。
注意点気になったポイントなど
本体が若干滑りやすい
G3M PROは軽量であるため、全体がプラスチック素材となっています。左右のグリップ部分などもラバーは使われていないので、滑りやすいと感じる方も多いかもしれません。
手汗の多い私にはさらっとしていてちょうどいいのですが・・・
スリープモードが良くも悪くもある
10分程度触らないでいると、いわゆるディープスリープモードに入り、どこかのボタンを押さないと反応しなくなります。
この機能によって消費電力が減ってバッテリーライフが伸びる良さもあります。
ロゴマークが若干ダサい(?)
HECATEの「H」マークが結構目立つ位置に入っているのが、少しダサいと感じる可能性があるかもしれないくらいのレベルです。個人的にはアクセントになってると思ってます。
事務作業でロジクールM750と比較してみる
事務用途ではロジクール製のマウスが使いやすくて、特にSignature M750は2.4GHz無線とBluetoothで合計3端末に接続できる売れ筋の製品です。価格も近いです。
サイズや形状や重量
M750のMサイズとの比較ですが、若干G3M PROの方が大きくてゲーミング感があります。
握った感じではM750はサイドがラバー素材になっていて滑りにくいです。G3M PROは包み込む感じでフィット感がありますが、オールプラスチックな分滑りやすいですね。
重量はG3M PROの方が40g程度軽くて、持った瞬間に違いが分かります。M750(約100g)からG3M PRO(約63g)に持ち替えるとマウスを持ち上げる際の負担は大きく減ります。
センサーの精度など
M750は「Logicoolアドバンス オプティカル トラッキング」という独自の光学センサーを搭載し、最大4000DPIです。
一方G3M PROは最大26000DPIのゲーミング光学式センサー搭載のため、比べると明らかに精度が高いのがわかります。
木目の出ているテーブルで使うと違いは結構わかりやすく、M750でも問題ないレベルで使えるのですが、G3M PROは本当になめらかに動いてくれます。
マウスの軽さと相まって作業のストレスが減る気がします。(マウスパッドなどを利用すればそこまで変化はないですが)
機能面
静音スイッチ
- G3M PRO:切り替え可能・サイレントモードでも若干音あり
- M750:切り替え不可・ほぼ無音
スクロールホイール
- G3M PRO:少し重めの一般的なホイール
- M750:SmartWheel対応で軽い動き
ボタン数
- G3M PRO:6ボタン
- M750:6ボタン+裏面に切り替え用「Easy Switchボタン」
カスタマイズ
- G3M PRO:「HECATE Connect」各ボタンやLODなどの細かい変更が可能
- M750:「Logi Option+」アプリごとの変更が可能
マルチペアリング切り替え台数
- G3M PRO:3台(Bluetooth+2.4GHz無線+有線)
- M750:3台(Bluetooth+2.4GHz無線)
バッテリー
- G3M PRO:充電式(フル充電で最大稼動時間70h)
- M750:乾電池式(単三1本で最大稼動時間24ヵ月)
価格
- G3M PRO:約7,000円
- M750:約5,000円
ロジクールM750は2サイズから選べたり、ロジクールのLogi Option+アプリも使いやすかったり、機能面ではハイレベルです。
ただ、純粋なマウスとしての性能はG3M PROが上で、ゲーミング用途でも使えるレベルの性能を持ちつつ、価格は近いです。
マウス感度や扱いやすい形状と軽量な設計を重視するならG3M PRO、ブランドとしての安心感やバッテリー持ちを重視するならロジクール M750ですね。
まとめ
EDifier HECATE G3M PROの強みは、性能の高さとコストのバランスが良くてゲーミングマウスでありながら静音モードにもできる点などです。
EDifierはゲーミング音響機器で比較的有名なブランドであり、しっかり技適も通っていて日本正規代理店が販売しているのも安心できるポイントです。
10,000円未満で軽量かつ高精度なセンサー搭載のマウスとして十分選択肢になりますし、静音化できるのはオフィス作業でも扱いやすいですね。
個人的には、ロジクールM750でも十分な性能でしたが、一度ゲーミングレベルの高精度マウスに慣れると戻れなくなる怖さがありますね。